一番大切な思い出=好きな香り

「あなたは何フェチですか?」

・・・と問われたら、迷わずに答える自信があります。

「私はにおいフェチです」

・・・と。

 

デパートで一番好きな売り場は、もちろん「香水売り場」です。

香水売り場だったら何時間だって飽きずに居られます。

 

気分や体調によって好みの香りも変わりますし、香りの感じ方も変わってくるので、部屋や車の室内は特定の芳香剤を使わないようにしていますが、つい先日、ちょっと空いた時間を潰す為にオートバックスを覗きに行きました折、これまで見て見ぬふりをしていた芳香剤売り場でつい足を止めてしまい、まさしく血が騒いだようで…(笑)、時間を忘れて夢中で香比べ?に興じてしまいました。

(しかも途中で時間切れとなり、買い物せずに退店。迷惑極まりない客・・・)

 

そんな私が一番好きな香りは、ダントツ「金木犀の香り」です。

 

トイレの香りや香水でも、きんもくせいの香りを謳っている物もたくさんありますが、本物のきんもくせいの花が醸す香りほど、至福感に包まれる香りはないように私は思うのです。

 

私が子供の頃には、家の玄関前にそれはそれは大きな金木犀の木が立っていました。

凄く大きな木で、夏はそこで蝉がうるさすぎて気が変になることも多かったし、冬も春も何のトキメキも色気も感じることのない木でしたが、秋になるとえもいわれぬ芳しい香りを放ち、毎日その素敵な香りに酔いしれ乍ら、地面に落ちたオレンジ色の花びらの絨毯の上に座っては、折り紙で作った容器に花びらを入れて、花坂じいさんヨロシク遊んでいたものです。(もちろん独りで…笑)

 

その大きな金木犀の木も立て替えの時に両親が処分してしまい今はありません。

それだけに金木犀に対する追憶は凄まじいです。

ホント、金木犀への思い入れを語るコンテストがあるなら、出てみたい程の熱き思いがあります(笑)!

 

一年にほんの束の間しか味わうことの出来ない金木犀の香りを、目いっぱい(鼻いっぱい)に堪能しています。

 

ずっと年がら年中に金木犀が咲き乱れ、この香りが漂っていたとしたら、こんなにも有難がらないのかもしれないな~と、思いながら、今年もこの香りに再会出来て感謝あるのみ!

 

たったワンフレーズどころか、一音でも、そんな心持になるような箏の音色を出してみたいものです!それが私の生涯の目標かもしれません!