このたび、コンサートでもなく、ワークショップでもなく、いつもと異なる生演奏の現場を体験しました。
ロームシアター京都オープニング事業
現代に生きる神楽をテーマに、小説家の書き下ろした作品から、振り付け家と演出家と脚色家と演奏家によって創られる世界。
机を囲んでの打合せの段階では、一体どんなことになるのだろうか、、、自分の役回りは何なのか、、、、、分かったようで分からず、とにかくたたき台にしろやって示すしかなく、、、、ってな感じでした。
楽譜もなく、演奏する場面すら白紙状態で話し合いながら、試行錯誤を重ねて創っていく感じ。ふとした音楽から振り付けやシーンそのものが変わることもあるので、提案一つとて気が抜けない。
そんな現場での経験は初めてのことで、大変に刺激を受けました。
公演が近づくにつれ、お稽古にも熱が入ってゆく感じも、日頃の演奏リハーサルとは様子が異なり緊張感がハンパなかったです。
当日のゲネプロですら、けっこうな変更が頻繁に生じるのですが、それが行き当たりばったりという意味ではなく、必然性があってのことなので、誰も文句も言わず、むしろ喜んでいるからこれまた不思議。
スタッフも含めて、舞台にかかわる全ての人が、お客様に楽しんでもらう為、自分達の創った世界観がより伝わる為に、最後の最後まで手加減せず、本気で物造りをするってこういう事なのだ!!!!と、触発されました!!!!!!
そのような紆余曲折の末、打合せの時と随分と異なる場所で、異なる形で演奏したりもしましたが、それもまた貴重な経験の1つとなりました。
劇団や舞踊家の方とのコラボは今回が初めてでしたが、とにかく、ラストスパートまで瞬時に変遷する演出に対応する集中力と順応性、瞬発力と体力にはただ頭の下がる思いでした。
そして、表現することについて惜しみないあらゆる努力をされていることを目の当りにし、感銘を受けました。
また共演の機会を夢見ながら、自分も諸々の引出しを増やして、磨きをかけたいと思います。